まず舞台設定について。
舞台は日本で、地域ごとに3つに区分けされています。
まず異能犯罪が跋扈しているほぼ国から見離された状態の「スラム」。これが全体の6割を占めています。本編の舞台もここです。次に「市街地」があり、ここはスラムほど荒れてはいませんが、それなりに異能犯罪が起こっています。コンビニとかもある。すごく栄えてるわけじゃないけど廃退もしていない。田舎でもないけど都会でもない。そんな場所です。ちなみにスラムと市街地はフェンスで区切られていますが、境界周辺のスラム側はものすごく治安が悪いです。市街地の人間が面白半分でスラムに来たりするので、金品目当ての異能持ちチンピラがうようよいます。あとは市街地からの買い物帰りの人間とかも標的にされてます。
最後に「都市部」があります。壁で完全にあたりをぐるっと囲まれている安全地帯（当社比）。異能の出入りが禁止されています（一部除く）。金持ちが隔離されてる地域です。スラムや市街地では護身用にある程度の武器の携帯が許可されていますが、都市部では許可されておらず（これも一部除く）、都市部に入るためにはそういった物を携帯していないか、検査を受ける必要があります。同時に異能かどうか確かめるため身分証明書の確認もされますが、異能は見た目では分からないし証明書を偽造することもできるので、異能が入り込んだことがまったくないわけではないです。
さっきから除かれてる一部は、「対異能専門特別戦闘班」という武装警察組織。その名の通り、異能犯罪を専門に取り締まる組織です。
「異能に対抗できるのは異能だけ」という結論のもと結成された、異能しかいない班です。全国に点々と試験的に配置されていってます。彼らは都市部にも配置されていて、またその中で武器の携帯も許可されています。倫理観チェックの筆記テストを受け合格した者が入ることができます。
その他、異能として生まれ生き残った人間がなりやすい職業として、「情報屋」があります。
密輸、違法取引の手引きや、企業同士の情報戦などで重宝されます。が、国民を大混乱に陥れたこともあって現在では違法とされています。スラムでの護衛や人探しを請け負ったりしている平和的な情報屋や、警察と裏で取り引きして犯罪者を追い詰めたりする情報屋もいるので、お目こぼしをもらう場合も多いです。
情報屋は一定数に達すると情報の奪い合いになるので縄張り意識の強い情報屋もいます。一人で仕事を探し、請け負い、こなし、金銭を管理する必要があり、求められるスペックが高いという点と、縄張り争いになりやすいという点から、「異能でもなりやすくはあるが椅子取りゲームであり敷居が高い」職業でもあります。
なので、異能で圧倒的に多いのが「暗殺者」です。人に雇われ人を殺す仕事。企業同士の戦争が激しく、技術や情報の独占のために企業の幹部らを全員抹殺したりしています。それだけ需要があり、世界が荒んでいるということでもあります。
次は異能について。
20人にひとりくらいの割合で、異能という突然変異を持った子供が生まれます。異能とは大体5歳までに本人がある日気付くとされる力のことです。
基本、異能は迫害の対象です。証拠を残さず犯罪を犯すことが容易であること、実際にそういった犯罪が蔓延っていることが原因。あとは単純に超常現象に対する不信、嫌悪。でも実は親が異能を意識すればするほど異能を持った子が生まれやすくなるという設定があります。麻木鳴海の母親、赤間千佳はその一例で、彼女は異能を嫌悪しすぎたために麻木は異能を持って生まれました。親の異能への意識が否定的であればあるほど才能は失われます。例えば赤間千秋は異能を愛してやまない人間ですが、その息子赤間千夏は父親の異能への強い関心から異能を宿し、その愛から恐ろしいまでの才能を持って生まれました。
また、異能は使いすぎると「暴走」します。二回三回程度の連戦では現れないので経験する人のほうが少ないですが、感情的になりすぎたりすると起こしやすいです。
例えば炎を操る異能なら体温が際限なく上昇し続ける、影を操る異能なら意思とは関係なく影を動かし続けてしまう、など。症状は異能により異なります。
また、異能は突然変異であるので、精神までもがそれを強く拒否し続けると、「拒絶反応」を起こします。防衛本能から異能に関連する刺激に敏感になりすぎたり、体が大袈裟に嫌がったりするというものです。赤間千夏はその一例で、彼の場合は「空気含め何もかもが冷たく感じられ、外側から体が極端に冷やされていく」症状が出ています。他に例を上げるとするならば、言霊使いの麻木鳴海は声を出せなくなるだろうし、光を操る吉川裕紀は恐らく目が見えなくなります。これも異能に関連する刺激、に限定されるので、個人差が出ます。
他、何か思い出し次第追記します。
コメントをお書きください